高松高校は創立から120年を超え、その当時は当たり前だったことが歴史の中に埋もれそうになっています。そこで、玉翠会館に保存されている校友会誌「玉翠」「玉藻」「晩翠」や、高高新聞縮刷版などを資料にして、高松高校の歴史に迫ってみました。
なお、調査に当たっては、高高事務室の重松佐栄子様(S44卒)の全面的協力をいただきました。ありがとうございました。

玉翠会について
「玉翠会」は「玉藻会」と「晩翠会」から一文字ずつ取ったと言われています。しかし、それは事実なのでしょうか。
「玉翠会」の字体は「翠」なのか「翆」なのか。調べてみると、いずれも間違いという結果になりました。
「玉翠会」は「玉藻」と「晩翠」から取ったものなので、「玉翠」に特段の意味はないともいえますが、あえてその意味を考えてみました。

「朝日輝く(校友会の歌)」について
「朝日輝く(校友会の歌)」の作曲者が第15回から第31回までの総会プログラムでは「不詳」とされていましたので、作曲者を調べました。
「朝日輝く(校友会の歌)」のメロディーには「いそしーむ」と「いーそーしむ」の2種類あります。いずれが原曲なのでしょうか。
校友会の歌の題名の表記は「朝日輝く(校友会の歌)」だけでなく、様々に表記されています。そこで正式な題名を調査しました。
「朝日輝く(校友会の歌)」は、昭和18年から昭和26年まで高中、高高の校歌でしたが、それが校友会の歌として残った経緯を推測しています。

校歌について
高松高校と高松高女が昭和24年に統合され、新校歌制定の声が生徒の間から起こりました。校歌制定までの経過を高高新聞で追ってみました。
高松中学校校歌の曲は軍歌「橘中佐」を借用していますが、そのときのエピソードを掲載しています。
高松高女の校歌は大正3年9月14日に制定されましたが、校歌が発表されたときの様子を掲載しています。
高松中学と高松高女の校歌は格調高い歌詞ですが、意味がよく分からないところもあります。そこで、口語体に訳してみました。
「いそしむ健児一千余」という歌詞は、当初は「いそしむ健児六百余」だったのかもしれません。
高松高女の校歌には何種類かの編曲があり、原曲と思われる楽譜を含め、3種類の編曲を掲載しています。

校章について
高中、県女、高高の校章のデザインには、それぞれ歴史があり、またデザインに込められた理念があります。
現在、高高の校章として、男子と女子の校章を組み合わせたデザインが使われていますが、それはいつからなのでしょうか。
「雪持ち笹」が使用された歴史や本来の「雪持ち笹」のデザインについて調べました。

創立記念、高高の理念
高松高校の創立○○○周年は高中と県女のどちらを基準にしているのでしょうか。
高高の理念と校風の「文武両道」と「独立自主の精神」は、高中の「至誠一貫」と県女の「雪持ち笹」の精神を継承したものです。

新校舎について
新体育館、新校舎建設に携わった香川県の設計担当・藤川宏樹さん(S47卒)に、設計、工事の苦労話を聞きました。
地下駐車場問題は、それ以前の卒業生には事実がよく分からないかも知れないので、玉翠会発行「高高100年史」から事実経過を引用しました。