座(場)の文芸、即興の文芸である連歌の面白さは、連歌会に参加して体験してみ ないと分からないといわれています。
「漂流連歌会」は、俳句を愉しむにくの会のメンバーのうち、大江戸連歌会(高城修三宗匠・S41卒)に参加するなどして連歌の魅力に目覚めた者たちが、2013年秋、自力で連歌に挑戦しようと旗揚げした会です。

 「漂流連歌会」は、俳句には多少の嗜みはあっても、連歌については素人の集まりで、宗匠役の務まる者がいないため、独自の「膝送り・廻り宗匠・衆議判」システムに則り、参加者(連衆)の共同作業で会を運営しています。

このシステムでは、連衆が順番に出句していきます(膝送り)が、特定の宗匠を決めず、出句の番になった人が宗匠役となり(廻り宗匠)、自分一人で作句するもよし、他の連衆のお知恵を拝借して作句するもよしとして、他の連衆もこれに対し自由にコメントしたり代案を出したりしながら(衆議判)、進めていきます。出句の順番が近づくと緊張しますが、自分の番が終わると、1時間くらいは、他の連衆の作句の苦労を肴にお酒でも呑んで寛ぎながら、あれこれツッコミを入れたりしてノンビリ楽しむことができ、この和気藹々とした雰囲気が「漂流連歌会」の売りの一つです。

第1回興行では半歌仙連歌(18句)に挑戦し,漂流の挙句に難破するのではと心配されていましたが、「風任せにいろんなところに流れはしたものの、なんだかいい感じで漂着できました~」という結末に力を得て、第2回興行では、初折と名残の折の2回に分けて歌仙連歌(36句)を巻きました。その興行結果は後掲のとおりですので、ご笑覧ください。
改めて見直すと、連歌のルール(式目)に抵触しているところのほか、付合いや転じ方の具合などで気になるところも目につきますが、今後の精進に免じてお許しいただきたいと思います。
(第32回総会プログラム(2014.7)より)

連絡先
岡崎洋(S37年卒)
豊澤佳弘(S50年卒)

第6回興行 風青しの巻  第7回 鷹の舞の卷
第35回東京玉翠会総会プログラム(2017.7)より

第5回興行 ガード下の卷
第34回東京玉翠会総会プログラム(2016.7)より

第3回興行 花火待つの卷  第4回興行 鬼は外の卷
第33回東京玉翠会総会プログラム(2015.7)より

第2回興行 雪を解くの巻(2014.2,3)

第1回興行 半歌仙連歌 蜻蛉にの巻(2013.10)