昭和32年卒原口 克介

 私の碁の仲間は、玉翠会囲碁同好会、高高同期会、大学友人、会社同好会等で、夫々定期的に碁を楽しんでいます。
 いずれも気楽な会で、しばし仕事を忘れ、時間の経つのを忘れて打ち興じ、また終わった後のアルコールの入った反省会が楽しみです。

 囲碁は世界でも類を見ないほど優れた室内ゲームと思いますが、特に年齢、性別、国、巧拙等に関係なく楽しめるのが素晴らしいと思います。
 例えば、初対面の人と言葉を交わさなくても、1局打った後は旧知の仲のような気分になることがあり、碁が「手談」といわれるゆえんを実感します。

 また、囲碁では、先手をとる、大局観、手順などを重要視しますが、碁を長く続けていると、これらの考え方が自然と見に付くようで、仕事をする上で大変役に立ってきました。
 かつて、戦国武将の織田信長や徳川家康は囲碁を好み、かつ保護・奨励しましたが、これは楽しむとともに囲碁の考え方が作戦・戦術や国の経営にも役立ったからだと思います。

 現在、お隣の韓国や中国では公的な奨励策もあって、囲碁が隆盛となり、実力も日本を凌ぐ若者が増え、最近のプロの国際戦で日本がなかなか勝てなくなり、日本のお家芸のはずなのに歯がゆい気がします。

 ただ、最近、漫画の「ヒカルの碁」が子供たちの人気になり、子供達の間で囲碁がブームになっているのが喜ばしい出来事です。
 また、プロ棋士の団体である日本棋院では、現在学校教育に囲碁を取り入れるためのプロジェクトを進めています。
 このようなことで囲碁を習う若者が増え、囲碁での考え方、集中力、礼儀作法等を身に付けてくれれば、長い目で見て国力や経済力にもプラスするのではないかと思ったりします。

 また、超高齢化社会を迎えた今、老後をいかに豊かに健康に過ごすかが大きな関心事ですが、囲碁は頭を活性化し、友人もでき、お金もかからずということで、最適の趣味と思います。
 以前から周りの人に囲碁の効用を勧めていたのですが、最近定年後に碁を始める人が多くなり、新たなお付き合いが増えてきました。

 我が玉翠会囲碁同好会も、平成8年の発足以来、幹事役の井上さん、丸田さん、横田さん達のお世話により、年に2~3回和気藹々と楽しんでいます。
 どうぞ、皆様も老若男女、巧拙を問わず奮ってご参加下さい。