井上 たか子(いのうえ たかこ)
高松高校 昭和34年卒

プロフィール

1963年 東京大学卒業
1966年 東京大学大学院人文科学研究科フランス文学 卒業
獨協大学教授

翻訳

『決定版 第二の性』全2巻 新潮社1997年
井上さんは、全巻の翻訳に関与し、また第1巻の監訳者である。

ボーヴォワールの「第二の性」の書き出しは「人は女に生まれない、女になるのだ」として有名である。
しかしこの部分は、原書では、全2巻のうち第2巻の書き出しである。
つまり、旧訳(新潮文庫・全5巻)は、原書とは構成を変えているのである。
また、旧訳では、閉経を「雌の屈辱から解放される」と訳し、あたかも母性を否定しているかのように読めるところもあった。

そこで、大学教授、翻訳家など12人の女性グループが、原著どおりの構成に戻し、女性の立場から表現にも気を使って、新訳を出版した。
例えば、新訳では、先の「雌の屈辱から解放される」は、「雌であることによるさまざまな拘束から解放される」となっている。
となっている。

編著書

『フランス女性はなぜ結婚しないで子どもを生むのか』新潮社2012年